HACCP

小規模パン屋のHACCP|最低限これだけやればいい【義務化対応】

2026年6月20日 ・ 現役のパン屋が書いています

「HACCP(ハサップ)が義務になったらしいけど、結局うちは何をすればいいの?」—— 個人や少人数でやっているパン屋ほど、この一言で止まりがちです。結論から言うと、小規模なパン屋がやることは大きく3つだけ。 この記事では、難しい専門用語を最小限にして、現実的に回せる範囲を整理します。

まず前提:2021年からHACCPは義務。でも小規模は「簡略版」

2021年6月から、原則としてすべての食品等事業者に「HACCPに沿った衛生管理」が義務づけられました。パン屋も例外ではありません。 ただし、規模に応じて2つのレベルがあります。

区分対象の目安やり方
HACCPに基づく衛生管理大規模・一定規模以上7原則に沿って自分で組み立てる
HACCPの考え方を取り入れた衛生管理小規模な営業者など業界団体の手引書に沿って簡略的に
ここが安心ポイント 個人・少人数のパン屋は、ほぼ「考え方を取り入れた衛生管理」(簡略版)に当てはまります。 ゼロから難しい計画書を作る必要はなく、業界団体が用意した手引書をなぞるのが基本です。

小規模パン屋がやるのは、この3つだけ

① 一般衛生管理(土台になる毎日の衛生)

HACCPの前に、まず当たり前の衛生管理を「決めて・守って・記録する」のが土台です。具体的には次のようなことです。

② 重要管理点(パンならではの「ここは外せない」工程)

そのうえで、食中毒に直結する特に大事な工程を決めて管理します。パン屋で典型的なのは次のあたりです。

具体的な数値は手引書で 「何℃で何分」といった基準は、商品や設備で変わります。細かい数値は自分で決め打ちせず、パン関連の手引書に載っている目安を使い、迷う点は所轄の保健所に相談するのが確実です。

③ 記録をつけて、保存する

そして①②をやった証拠=記録を残します。「冷蔵庫の温度を確認した」「焼成を確認した」「清掃した」を、日々チェックして保存しておく。 保健所の確認が入ったときに見せるのも、この記録です。

一番の壁は「作ること」より「毎日続けること」

——ここまで読むと分かる通り、HACCPの仕組み自体は手引書でだいたい片づきます。本当に難しいのは毎日の記録を止めずに続けること。 紙のチェック表は、忙しい日に書き忘れ、いつの間にか机の奥で止まる——これが現場のリアルです。

原価管理と同じで、HACCPもまた「やり方が分からない」より「続かない」で詰まるのです。

HACCPの記録、スマホで続けられます

ベーカリーノートプロには、日々の衛生チェックと記録をスマホで残せるHACCP記録機能があります。テンプレに沿ってタップするだけ。紙の管理から卒業して、「続く記録」にしませんか。

まとめ

※本記事は一般的な解説です。適用区分や具体的な管理基準は、最新の制度・業界団体の手引書・所轄の保健所の指導に基づいてご確認ください。